家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】とうもろこしの栽培・育て方(プランター栽培から失敗しないコツ)

夏になると食べたくなるとうもろこし。鮮度が落ちやすく、収穫後はその日のうちに食べるのが一番美味しいので、ぜひ家庭菜園で育ててみたい野菜です。

ハードルが高いと感じるかもしれませんが、実は家庭菜園にぴったりな野菜なんです。とうもろこしは中南米が原産で、荒れた土地でも十分育てられるほど丈夫です。

コツさえつかめればプランターでも育てることができますよ。ここでは基本の育て方から失敗しないコツまで、初めての方でも分かりやすく紹介します。

とうもろこしの栽培時期


とうもろこしは、一般的に種まきから約90日前後で収穫できます。夏に収穫時期を迎えるとうもろこしは、種まきや植え付けは春ごろ行います。

栽培地域をチェック

縦に長い日本列島では、生育に適した時期が栽培地で異なります。より失敗なく育てたい方は参考にしてください。

寒冷地・・・種まき:4月 植付け:5月上旬~中旬 収穫:7月~8月上旬
中間地・・・種まき:3月下旬 植付け:4月下旬~5月上旬 収穫:6月下旬~7月
温暖地・・・種まき:3月中旬~4月上旬 植付け:4月中旬~下旬 収穫:6月中旬~7月中旬

トンネル栽培で早まきに挑戦

早まきとは種まきの時期を早めることで、収穫時期を前倒しする栽培方法です。収穫期に害虫や台風が増える時期を避けることができる等、たくさんのメリットがあります。

早まきは寒さが残る3月頃に行うため、ビニール製のトンネルをかぶせて防寒対策を行います。家庭菜園であればスペースも限られているので、それほど難しくないでしょう。

トンネルはホームセンターなどで市販されていますが、近くで見つからない場合は通販で購入するのもおすすめです。

とうもろこし栽培の手順

まずはとうもろこし栽培の大まかな手順から紹介します。

  1. 土作り
  2. 植え付け
  3. 間引き
  4. 水やり
  5. 追肥
  6. 土寄せと支柱立て
  7. 人工受粉
  8. 実の調整
  9. 害虫・鳥害対策
  10. 収穫

とうもろこし栽培で重要なポイントは、しっかりと受粉させる肥料をたっぷり与える虫や鳥の被害を防ぐことです。

あまり聞きなれない人工受粉のやり方や、収穫までの手入れや管理について詳しく見ていきましょう。

土作り


とうもろこし栽培に適した土壌の酸性度は、6.0~6.5です。しかしわざわざ土壌酸性計を用意して測定するのも大変ですよね。

家庭菜園の場合は、市販の野菜栽培用培養土を利用すると便利です。保水性・排水性・通気性を考えてバランスよく作られた土で、根も張りやすく生育が良いのが特徴です。

特に初心者の場合はこれからの栽培に向けて不安なことも多いはず。市販の培養土を使えばあれこれ買い揃える必要もなく、安心して育てることができますね。

元肥

とうもろこしは肥料を吸収する力が非常に強い作物です。大きく丈夫な株に育てるためにはしっかりと肥料を与えましょう。

肥料にはバランスよく配合された化学肥料がおすすめです。ただし、培養土にはじめから肥料が含まれている場合は不要です。

種まきと育苗


とうもろこしは種からでも簡単に育てることができます。種まきには二種類あり、栽培箇所に直接まく方法とポットにまく方法があります。

もっとも直播きは管理にコツが必要なため、初心者はポットでの種まきが良いでしょう。9cmポットひとつに対し2~3粒ずつ、指で1cmほどの深さに押し込みます。

このとき種が発芽しやすいよう、尖ったほうを下にむけるのがコツです。発芽するまではこまめに水をやり、本葉が2~3枚になるまでポットで育てましょう。

植え付け方法


種をまいてから約3週間ほど、苗の丈が15cm程度になった頃に植付けます。ポットから出す際は根がちぎれないよう、1株ずつやさしく分けます。

このとき枯れた苗や発育不良のものは取り除いておきましょう。とうもろこしは根を深くはって生長するため、土は深めに耕しておくのが大切です。

植える位置は少し大きめに穴をほり、株の間は30cmほど離して植えつけます。とうもろこしは1本では受粉しにくいため、他の苗からもまんべんなく受粉できるよう最低でも2列以上に植えましょう

プランターで育てる場合

根がまっすぐに伸ばせるよう、土が多く入る深底プランターを使います。深型25cm以上の横型のものであれば、2~3株植えることができます。

プランター栽培の場合は、株間は20cmほど離して植えつけます。

とうもろこしは花粉を風に飛ばして受粉する特徴があります。違う品種の花粉が混ざって受粉してしまうと、実の甘さや食感が損なわれるため栽培品種は1つだけに絞りましょう。

収穫までの栽培管理

間引き

葉が5~6枚まで育ったら、あまり育ちそうに無い株は間引き、生育の良い丈夫な苗を1本だけ残します。植付け前のポットの段階で間引いても良いですが、植付け後に行うとより確実に育てることができます。

間引きは手で無理やり引っこ抜くと、残したい株の根まで傷つける恐れがあります。ハサミを使い間引きたい株の根近くから切り取りましょう。

水やり

とうもろこしは乾燥を嫌う作物のため、栽培期間中は土の表面が乾いてきたら水やりをしましょう。特に開花前後の時期に水切れを起こすと、先端まで実の入りが悪くなります。

ただし過度に与えすぎると根を腐らせてしまうので、回数ではなく一度の水やりをたっぷりと行うようにしましょう。

追肥

とうもろこしは肥料食いとも呼ばれるほど、栄養を必要とします。追肥は2回行い、苗が50cm、本葉が6~9枚になったころに一度目の追肥を与えます。

二度目は株の先端の雄穂が見え始めた頃が目安です。地面に近い葉が黄色く枯れだしたら肥料切れを起こしているサインなので、見逃さないようよく観察しましょう。

土寄せと支柱立て

強風や台風で倒れるのを防ぐため、1回目の追肥のタイミングで土寄せと支柱を立てます。特にプランター栽培は倒れやすいため注意します。

人工受粉

人工受粉と聞くと難しそうですが、やり方はいたって簡単です。株の先端の雄穂を切り、株の中ほどにある雌穂のひげに花粉を擦り付けるだけです。

特に複雑な作業ではないので、初心者でも失敗なくできます。

実の調整・摘果

とうもろこしは一株から2~3本の収穫が見込めますが、成功させるためには1株に1本が基本となります。2本以上実らせると、生育不良の実ばかりできてしまいます。

絹糸が見え始めた頃に最上部の実を1本だけ残し、あとは摘み取ってしまいましょう。もったいない気もしますが、小さいうちに摘み取った実もヤングコーンとしてたべることができます。

収穫


とうもろこしの収穫目安は、先端の絹糸が茶色に枯れはじめたころです。皮を少しめくってみて、粒がぷっくりと丸みを帯びている状態がベストタイミング。

しかし収穫に適した時期がとても短く、遅すぎると粒がシワシワになり甘みも落ちてしまいます。収穫時期を逃さないようしっかりとチェックしてくださいね。

害虫・鳥害対策


とうもろこしは病気よりも鳥や害虫による被害を受けやすい作物です。害虫では、アワノメイガ、イネヨトウなどのイモムシ類が実の中にまで入り込んでくるので厄介です。

とうもろこしによく発生するアワノメイガは、雄穂が放つ匂いに誘われて産卵し、孵化した幼虫が茎や実を食い散らかしてしまいます。そのため、受粉作業を終えた雄穂は切り取ってしまい、万が一害虫を見つけた場合はすぐに駆除しましょう。

また種まき直後や実が大きくなり始めたころは、ハトやスズメなど野鳥に食べられる可能性が高くなります。対策として防鳥ネットや糸をはっておくと安心です。

失敗しないためのポイント


びっしりと粒がつまったとうもろこしを収穫するためのポイントをまとめました。

  • 人工受粉をしっかりと行う
  • 追肥は2回
  • 日当たりと水はけの良い場所で育てる
  • 虫や鳥の対策を行う

粒の大きさが不揃いで歯抜けの状態は、受粉が不十分だったことが主な原因です。家庭菜園では少数株での栽培となるため、確実に受粉を促す人工受粉はしっかりと行いましょう。

実を大きくするためには多くの栄養が必要なため、追肥は2回行います。あわせて適度な水やりも必要で、乾燥してしまうと粒が大きくなりません。

とうもろこしはその甘さゆえ、害虫や鳥に狙われやすい作物です。せっかく育てた実が食べられないよう、ネットや糸を使って対策しましょう。

とうもろこし栽培まとめ


とうもろこし栽培は難しいと思われがちかもしれませんが、紹介したポイントをきっちりと押さえれば初心者でも立派な実が収穫できます。

採れたてのとうもろこしは甘くてみずみずしく、家庭菜園だからこそ味わえる美味しさですね。今年の夏は家庭菜園で新鮮なとうもろこしを楽しみましょう!